寝違え(寝違い)について

寝違えの症状

 

朝起きた時に突然痛みで首が回らなかったり、ちょっと振り向いたことをきっかけに、首に痛みが出て左右を振り向けなかったりした場合は寝違いかもしれません。

 

寝違えは急に起こることが多い為

たまたま、昨夜だけ変な格好で寝てしまったから

たまたま、ちょっと変な角度で動かしてしまったから

寝違えてしまったと考える方がいらっしゃると思います。

 

 

寝違えの原因

 

筋肉には筋紡錘と呼ばれる筋肉の長さを監視する受容器があります。

 

筋紡錘とは筋肉が不意に伸ばされたときに無意識のうちに筋肉を収縮させるものです。

 

例えば急にバランスを崩したときに頭で考えるより先に筋肉を収縮させてバランスを取ろうとするのはこの筋紡錘の働きによるものです。

 

晴明堂では「寝違えとは何らかの原因で筋紡錘の働きが過敏になり自分の意思では筋肉の緊張を緩めることが出来ずに首の筋肉がつった状態になってしまった為に起こる」と考えています。

 

しかし、それはきっかけであって、普段から少しずつ寝違えを作る土台があったと考えられます。

 

寝違えと似ている症状を起こすものとして変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア、ムチ打ちなどがありますが治療方法がことなる為、これらの疾患と分けて治療する必要があります。

 

 

寝違えを起こしやすい状況

 

1. 姿勢不良

2. 肩こり

3. 疲労の蓄積

4. 冷え

5. 自律神経の乱れ

6. 運動不足

7. 水分不足(脱水)

8. 深酒

 

などが挙げられます。(多くの方がこれら1つが原因で起こっているのではなく、いくつかを併せて寝違えを起こしやすい状態となっています)

 

 

寝違えのタイプ

 

晴明堂では寝違えを二つのタイプに分けて治療を行なっています。

 

原因でも述べましたように寝違えは筋肉の無意識な過緊張によるものと考えています。

 

その過緊張により筋肉自体に痛みを起こしているタイプと筋の過緊張から関節の動きに異常をきたしている(関節機能不全)為に痛みが起こるタイプに分けて治療を行なっていきます。

 

簡単な見分け方として左右に首を回した時に

 

回した方向と反対側が痛む場合には、筋肉からの痛みが多く、

回した方向と同じ側が痛む場合には、関節からの痛みが多いようです。

(例外もあります。)

 

* 2つのタイプを合併していることも多く、それぞれのタイプに分けた治療が必要になります。

 

 

治療の方法

 

寝違えを起こしやすい状態の原因は先ほど挙げたように痛みのある局所(頚部)だけが悪いのではない為、まず全身に対しての治療を行なっていきます。

 

中にはふくらはぎに対しての施術で寝違えの症状が改善する方もいる為、全身を整えることが大切だと考えております。

 

その後、痛みが出ている部位に対して治療を行ないます。

筋肉自体の痛みのタイプでは筋肉の過緊張や筋膜の癒着を取るために指圧筋膜リリースにより施術していきます。

 

関節の機能不全から来る痛みに対しては上記の方法に関節モビリゼーションを追加して施術を行ないます。

 

 

* 多くの方が1~3回程度で改善されています。